MoriHara Digital

GAME DEVELOPMENT / 2026.10.27

ブラウザーゲームのスコア共有をどう設計する?Web Share・コピー・計測の実例

リザルトを友だちへ送りたい人が、共有先を自分で選べるようにする。MoriHara Digitalの3作品で、共有操作とAnalyticsの記録を分けた設計を紹介します。

まずは30秒で

この記事の要点

  • ゲーム側でSNSを決めず、端末の共有機能を呼び出して、共有先は遊ぶ人に選んでもらいます。
  • 共有機能を使えないブラウザー向けには、同じ文とゲームURLをクリップボードへコピーする方法を用意します。
  • NEON DROPは記録付きリンクを共有し、受け取った人が同じモードに挑戦できます。
  • 利用状況の計測にはゲーム名と共有方法だけを送り、スコアや対戦相手の情報は含めません。

01 / USER CHOICE

共有先は、遊ぶ人が選ぶ

ゲームの結果画面にある「結果をシェア」ボタンを押すと、対応ブラウザーでは端末の共有画面を開きます。ゲーム側では、結果を伝える短い文と作品へのリンクを渡し、Xやメッセージアプリなどのどこへ送るかは利用者が選べる形にします。

NEON DROPではリンクにチャレンジ情報を加え、開いた人へスコア・到達距離・最大コンボを表示して、同じモードを選択した状態にします。成績はURLフラグメントに含めるためWebサーバーへのリクエストには送られません。リンクには紹介元を区別するUTM情報も付け、共有からゲームページを開いた回数をAnalyticsで確認できるようにしています。

この作りなら、ゲームが個別のSNSアカウントや投稿先を指定せずに共有を案内できます。MoriHara Digitalでは、NEON DROP、NEON STRIKE、モリレーシングの結果画面に同じ基本方針を使い、それぞれのスコアや対戦形式に合わせて文面を変えています。

共有文には、必要な結果と公開してよい作品URLだけを入れます。モリレーシングのオンライン対戦では、部屋の合言葉や参加者情報を共有文に含めない設計です。

02 / FALLBACK

非対応・キャンセル・失敗を分けて扱う

端末の共有機能が使えない場合や、共有処理が利用できない場合には、結果の文とURLをクリップボードへコピーします。コピーも使えないときは、成功したように見せず、画面に共有できなかったことを表示します。

共有画面を利用者が閉じた場合は「キャンセル」として扱い、勝手にコピーへ切り替えません。共有するかどうかは本人が決められるようにします。処理中はボタンを一時停止し、連続タップによる二重処理も抑えます。

こうした分岐はブラウザーやOSごとに動き方が異なるため、実装しただけで全端末の動作を保証できるわけではありません。公開前は、共有・コピー・キャンセル・失敗を実際に確認できる環境で個別に確かめます。

03 / MEASUREMENT

Analyticsには結果の中身を送らない

共有機能が使われたかを知りたい場合も、イベントには作品IDと共有方法だけを記録できます。MoriHara Digitalの3作品は、たとえば「mori_racing」「native_share」のような区別を送り、個別スコア、記録文、相手の得点、共有先はイベント項目に含めていません。チャレンジリンクを開いた時はNEON DROPの作品IDとモードを記録します。ページ計測のURLからフラグメントを除外するため、共有したスコア・到達距離・最大コンボはAnalyticsにも送信しません。

共有先は端末の共有画面で利用者が決めるため、サイト側ではどのアプリへ送ったかを記録しません。共有イベントの数を見ても、投稿が実際に公開された回数や、新しい訪問者数が分かるわけではありません。検索流入やゲームの利用状況とは別の指標として確認します。

計測項目を増やす前に、何を知りたいかを決め、結果本文を送らなくても答えが得られるかを検討します。送信項目を変える場合は、プライバシー説明と実際のイベント内容を合わせて見直します。

04 / CHECKLIST

結果共有を公開するときの確認項目

  • 共有文に不要な個人情報、招待コード、部屋の合言葉が入っていない。
  • 共有画面を閉じたとき、勝手な投稿やコピーが起きない。
  • 共有APIが使えない場合と、クリップボードが使えない場合の表示がある。
  • Analyticsイベントにスコアや共有文が混ざっていない。
  • 共有用の成績をリンクに含める場合、WebサーバーやAnalyticsに送らない方法を選んでいる。
  • 何を計測するかをプライバシー説明と一致させている。

プレイヤー向けの共有文の整え方は、ブラウザーゲームのスコアを共有するときに伝わる書き方にまとめています。NEON DROPの記録チャレンジも試せます。ゲームの仕組みを見たい方は、公開中の作品を遊べます。

執筆・運営:MoriHara Digital。訂正・ご意見はお問い合わせへ。内容は現在公開中の実装をもとにしています。対応するすべての端末での動作確認を意味するものではありません。